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いや、この時はまだ「考えすぎ」「緊張しているだけ」という、在り来たりな言葉で済ませることが出来たかもしれない。
そう、誰も知らなかった。
生徒も教員も、もちろんその家族も、きっとこの先は、順風満帆な、素晴らしい学校生活が待っていると信じて疑わなかった。
普通に授業を受け、普通に登下校をして、普通に行事を楽しんで……中には、恋もして。
そんな生活が、確かにあるはずだった。
全てが崩れ去るまでに、時間はかからない。最初の異変が出たのは……入学式から、わずか2週間ほど経った時だった。
思っていなかったんだ。
僕が、この事件に大きく関わっていくことになるなんて__
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