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「長い!!! 可能性のオンパレードか! なぜか、じゃないわ! 心当たりしかないじゃねぇか! っていうかあっさり異世界に行って帰ってくるなよな!?」
「オ、オレは帰ってこない方が良かったのか……? お前にまた会える日だけを頼りに頑張ってきたというのに!」
「いや重いな!? 嬉しいけども! ってそうじゃなくて無事だったのは嬉しいが、サラッとファンタジーされてたこっちの身にもなってくれ」
「ヨヨヨ……」
「やめろ泣くな、その姿で泣かれると物凄い罪悪感が心に来る」
めそめそと泣き出してしまう慎之助を見て、佐貫は思わず狼狽えてしまう。
いたいけな少女が泣いているとそれだけで悪いことをしている気になってしまうのは男の性だろうか。
「ぐすっ、うっ、それで、ずっと鏡を見る機会もなかったからオレもおかしいなとは思っていたけど、諦めはつけられるんだ」
「つけられるのか」
「でもな! 何を捨てても諦められない物があるんだ! 頼む! 助けてくれ!」
一転して強い決意の眼で佐貫を見つめてくる慎之助。
その揺るぎない視線に押されて佐貫は反射的に頷く。
「お、おう。俺に出来る事があればなんでも言ってくれ。どうしたいんだ、男に戻る方法か? 流石に分からないが、協力は惜しまないぞ」
「チ〇コが欲しいんだ!! オレが持っていたあのでっかいヤツが!」
「え、えぇ……。男には戻れなくてもいいけど、チ〇コは欲しいのかよ……」
「当たり前だろう! チ◯コは男の魂だからな!」
「そ、そうかー……」
握り拳を固めて力説する金髪美少女。
しかしその口から出てるのはシモの話である。
佐貫は静かに引いた。
「デカイのがいいのかぁ」
「当たり前だろ! 男なら当然、おおーきなイチモツをくださ〜」
「やめろぉ! 歌詞はアウトだって言ってるだろ!」
「大丈夫だ、これは歌詞名を間延びさせて読んだだけだからな」
「ギリギリを攻めるな! 話の趣旨がぶれる!」
性懲りも無く歌い出そうとした慎之助を黙らせるべく飛びかかる佐貫。以前の自分より大きな筋肉ダルマならいざ知らず、小さな体躯の少女を押さえ込むのは容易であった。
そしてなんやかんやバタバタした後。
「それでだ、慎之助。お前はこう言いたいわけだ。男には戻れなくてもいいからTNTNは手に入れたいと」
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