無くしたイチモツを手に入れる最優の方法

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「信じるかは置いといて今のお前にイケメン要素は無いけどな。どっから見ても花も恥じらう可愛い盛りの超絶美少女だから見る影も無いぞ」 「かわ、可愛いなんて言うなよな! もっと照れちまうだろうが!」 「いや、可愛いでも照れるのかよ。大丈夫かお前の性自認。っていうか案外余裕あるだろお前」  呆れ返る佐貫の前で視線をあちこちにやりながら、おもむろに髪を手櫛で梳かしはじめたり、座り方を直したりするダボTの色白美少女。  言っている事が万が一本当だとして、今の会話でこの反応は男として良いのだろうかと心の底から心配になる佐貫。  だが、とりあえず今は確認すべき事を確認する必要があった。 「まぁ、細かいことは置いといてだ。お前が本当に慎之助かっていう確信が流石に俺には無い。証明できるのか。タチの悪い美人局か、イカれた美少女の狂言か、マジモンの幻覚のどれかしか俺には想像出来ないんだ」 「証明だな! 任せろ! オレの十八番を見せてやる! 聞いてください『オラはにんきもの』!」 「やめろ、しんのすけ!!!! JASRACが来たらどうする!?」 「知ってるか佐貫。曲のタイトルには著作権はないんだぞ」 「うるせぇ黙れ! 確信犯はやめろ! 配慮ぐらいはしろ! いつも言ってるだろ!!」  その後、なんやかんやと自称慎之助による自己証明の出し物が繰り出され、佐貫は最終的に突然現れた美少女が親友の慎之助たと認めざるを得なかったのであった。 〜 ◯ 〜 「で、だ」 「おう」  ひとしきりバタバタとして大味にボケ倒した慎之助(北欧系金髪碧眼小柄華奢気味美少女の姿)を一度は押し倒して組み敷いたりしたものの、なんとか冷静さを取り戻した佐貫は話を前に進めるべく整理する。  1DKの部屋なので、布団は片付けてちゃぶ台を広げ、二人分のお茶入りのコップが置かれている。 「何が起こったんだ? 百歩譲ってお前が俺の数少ない親友の慎之助だとして、それでも普通そうはならんだろ」 「オレも俄かには信じられなかったが、鏡を見てこれじゃあ信じるしかなくてな」  ダボTの肩口を直しながら両手を広げる少女を見ては、これが身長185センチ体重95キロの筋肉マッチョを見ながら幻覚に騙されてるとは確かに思えなかった。 「そんな儚げな感じじゃあ仕方ないか。自慢の筋肉も見る影もないもんな」
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