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「そうだ! やっぱりTNTNは男の象徴だからな! ナニは無くてもアレさえあればオレはこの先も生きていける!」
「そうか。それならまぁ手がない事もないな」
慎之助の横に座り直した佐貫は顎に手を当てながら何でもないことのようにそう言い切った。
それを聞いて慎之助は色めき立つ。
「本当か!! 流石はオレの佐貫だ! こんなに早く解決策を思いつくなんて!」
「要はチ◯コが手に入ればいいんだろ簡単な話じゃないか」
「おおお! お前を頼ったオレは正解だったな!」
快哉をあげる北欧系小柄美少女の肩を掴んで佐貫は自分の方を向かせる。
「ん?」
「一つだけ問題があって、この方法は時間がかかるんだが飲んでくれるか?」
「時間か、仕方ないよな。どれくらいなんだ?」
「あぁ、そうだな、最低でも10ヶ月ちょっとはかかるんだ。大きくするには更に年月もかかる」
「そんなにか。だけど仕方ないよな。それしか手はないんだろう?」
信じきった瞳で慎之助が佐貫を見上げてくる。
「あぁ、俺にはファンタジーな手段は使えないからな。現実的に取れる方法はこれしかない。身体に負担も掛かるし大変だと思うが腹をくくってくれ」
「分かった! 佐貫が言うならその通りだ! なんでもやってくれ! お前に全部任せた!」
「その意気だ。慎之助は運が良かったな」
「うん? どういう意味だ?」
にじり寄って来る佐貫の言葉に慎之助は小首を傾げて訊ねる。
その質問に佐貫はサラリと答えた。
「あぁ、俺がTS女体化好きのロリコンで良かったなってことだ!」
「は……?」
目を点にした慎之助が驚く間に佐貫が迫って来る。
つまり佐貫の解決策はこうだった。
「子供を産もう! 男の子ならTNTNも新しく手に入る! これで解決だ!」
「え!? いや、嘘だろ!?」
「確かに自分の身体に生えたTNTNでは無いというのは悔しいかもしれない。しかし、新しいTNTNを育てるというのも違う扉が開けると俺は思うんだ!」
「オレの親友が思ってたよりヤバいやつだったー!?」
慎之助は叫ぶが何故か彼女の身体は逃げを選ばなかった。流されるままに佐貫に押し倒される。
「身体は少女でも心が男なら犯罪にはならないから素晴らしいよな!」
「いや、合意が無ければどっちにしても犯罪だとオレは思うな!」
慌てながら慎之助は佐貫の胸板に手をつくが、その細い腕はしっかりと掴まれて引き寄せられてしまう。
そして佐貫は正面から慎之助の目を見つめながら問いを投げた。
「無いか……合意……?」
圧に押されて慎之助の口から本音が漏れる。
「…………あります……」
この後、二人は三男四女をもうけて、幸せな結婚をしたのだった。
(めでたしめでたし)
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