2・出会い、そして「代償」

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2・出会い、そして「代償」

アンツは暗闇の穴の中を歩き続けた。  何時間も歩き、疲れて眠った。  起きるとまた歩き、ついにその先に光を見たのだ。  穴から出た彼は鬱蒼とした森に出た。自分があの収容区ではない場所へと出たことは明白だった。  疲れていた。それでも足は軽かった。  ここがどこなのか知りたいからだ。   2時間ほど歩き続けてアンツはある集団と遭遇した。  その集団は6人。  森の中で火を囲んで座っていた。  アンツはどんな連中か窺うためにかなり離れた場所から隠れて見ていた。  剣や弓、槍を持っている。武装集団だ。  食事をしているようだった。それを知った途端に腹がグウウウウと鳴った。  かなり離れた場所から見ていたにもかかわらず、集団はその音に気づいたようだった。  2人の男女が剣を持って立ち上がり、アンツの元へと動き出した。  アンツはマズイと感じて木々に身を隠しながらその場をひっそりと去る。  ところが、あっというまに挟み撃ちにされて捕まった。  殴られる、と肩をすくめたものの言われたことは、 「何だ小僧。腹減ってんのか?」 だった。
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