プロローグ

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※  2人めの目立つ少年の特異な点を知ったのは生徒達が帰った放課後だった。体力テストの後に行われた6年生1発目の実力テスト。国語、算数、理科、社会の4教科で1人だけ全て満点の生徒がいた。東宮龍太郎(とうぐうりゅうたろう)。体力テストの時に、ハカセと間違えた子だ。彼は、黒髪の短髪に半袖短パンという活発そうに見える子。しかし、体力テストの記録は全てクラスで最後。記録は平均よりはるかに下だった。だが座学の記録はずば抜けている。1年生からのテストの記録を見てみれば全て満点だった。とても頭が良いことがわかる。  大知は机の上に、生徒のプロフィールが書かれた紙を3枚並べた。左から雛川琴子、葉風爽太、東宮龍太郎。この3人はそれぞれの能力がずば抜けている。バラバラな3人には1つだけ共通点があった。 「あーこの子達、今年は同じクラスになったんですねぇ」
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