里帰り

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昼間の暑さの名残を残したままの 夏の夕暮れに 母は迎え火を 焚いていた 乾燥が足りなかったのか 煙を多く出していて 煙たそうに目をこすって 『ただいま』 母は気付いたのか ふと顔をあげて 目尻の涙を拭う そんな仕草が 子供ながらに ドキッとしたものだった
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