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「前夜祭の夜に」
僕は明日結婚をする。
独身最後の夜、前夜祭だ。
「拓人おめでとう」
「洋介ありがとう、サシ飲みは久々だな」
「拓人が結婚かー考え深いな〜」
「誰目線だよ笑」
「奥さんになる子の名前って洋子ちゃんだっけ?あの高校の時の洋子ちゃん?」
「そうだよ〜」
「昔と変わらず綺麗なのかな?写真見せてよ」
「凄い綺麗い!本当、昔から思ってたけど、お前にはもったいないぐらいの美人だよなー」
洋介は高校生の時、文化祭で知り合った明菜ちゃんと結婚して子供が2人いる。
「洋介も文化祭で知り合った明菜ちゃんと結婚したんだもんなー結婚するとやっぱり変わるもん?幸せ?」
「カミさん怖いけど子供がかわいいし幸せだよ」
「幸せなんだなー明菜ちゃんと付き合ってからお前の表情が柔らかくなったもんな〜」
実は洋介のこと片思いしている時期があった。
そのことを洋介は、知らない。
僕の淡い思い出
2時間後 拓人は、酔い潰れていた。
「拓人!!お前、飲み過ぎだ!!明日結婚式だろ?」
「ヨースケ好き〜」
「寝ぼけているのか?洋子さんの間違えだろ」
「ヨースケ〜ヨースケ〜」
「今、タクシー呼ぶから待ってろ」
「僕もお前のことが好きだった、でもお前は、洋子ちゃんが好きだった、だから自分の気持ちにフタして、拓人が洋子ちゃんと付き合って別れてを散々繰り返してても相談に乗ってやってたのに、、」
「ヨースケ〜何か、い〜たか?」
「別に」
「タクシー来たぞ」
-いつものタクシーが違うような、真夜中だし違うのかな?-
「じゃな!って拓人、お前手を離せ、お前昔から握力だけは、馬鹿力なんだから」
「お客さんどうします?後詰まっているので、早く乗るなら乗って下さい。」
「乗らないので出して下さい」
タクシーの運転手がいった。
「お客さん、えらく酔ってますね、ここ吐かないで下さいよ!掃除が面倒なんで、、、
やっぱり吐かれても困るので眠けざましに、このタクシー限定のタバコ一本すいます?気分転換になりますよ。」
「ちょうだい」
「フー落ち着く〜。スッキリしますねー 酔いが冷めてきたかも〜」
「このタバコは、貴方が1番望んでいることが一時的に叶います。」
「へーそれはいいな」
「じゃ、明日結婚式だし景気付けに2、3本もらえる?」
「このタバコは特殊なので、後でどうなるかわ知りませんよ?言い忘れてましたが、1本1週間効果が続きます」
「心から望んでることだろ?いいじゃないか!かかってこーい笑」
「いくら?」
「明日結婚なんですよね?サービスしますよ!」
そして結婚式当日、目が覚めた。
「おはようー明菜」
「おはよう?」
-うん?何を言ってるんだ
洋介の声?今、明菜って言った?すべすべの手、マニュキアなんてしてたっけ?指が長くなってる、大きくなった胸元 え?誰? -
明菜ちゃんになってる、、
とりあえず洋子に連絡だ。
-明菜ちゃんの携帯のロック番号わかんねーどうしよー洋介達が付き合い始めたのが、確か5月7日0507か?違うな洋介の誕生日は、12月24日1224、おっ開いた!意外と明菜ちゃん単純だなー
「洋子大丈夫か?」
「え?誰?今忙しいんだけど」
-何て言う?本当のことは、ふせてとりあえず、ってか昨日何があったんだ?思い出せ昨日泥酔してタクシーに乗ってタバコ吸ったような?あ、ポッケにタバコが箱で入ってる結局一箱もらったのか!よく考えたらタクシーにミラーボールあったし、変なタバコの匂いがしたようなー、一瞬無重力感もあったかな明らかに変だった-
「俺だ、じゃなくて洋介の家内の明菜です」
「今、ちょっと大変で夫が5歳児に、、また電話します」
「あ、ちょっと え?どうなってるんだー」
今日の結婚式どうしよう
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