眠る子

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 いー君は、安心したように微笑んだ。  私は、抱き上げた彼を、新しいコールドスリープのカプセルに横たわらせた。 「朝になったら、せりちゃんと遊べる?」 「そうね。お見舞いに来るように言っておくわ」  そう言って私が微笑むと、彼は安心したように頷き、目を閉じた。 「おやすみなさい、良い夢を」  私はいー君に向かってそう言うと、いー君は小さくあくびをした後、「おやすみなさい」と呟いた。  私は彼が寝息を立てたことを確認すると、コールドスリープのボタンを押した。  ハッチが音もなく閉まり、ウィィィーンと音を立て、新しいコールドスリープの起動が完了する。  これから二十年、彼はまた眠り続けるのだ。  私達が、勝手に判断したことは。二十年後の彼に、どんな影響を与えるのだろうか? そんな苦い思いを抱きながら。  私は、コールドスリープの部屋から外へと出た。  
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