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「眠る子」は、感染源になっていることもあって、コールドスリープされることが決定された。
自分のことしか考えられない、悪気がなかったとは言え、重罪を犯してしまった彼を。
罰するため、そして悪意のある者達から守るために、決定された事項だった。
当時の「大人達」の思惑は。
時が経って、「眠る子」の記憶が薄れて行った時に、彼をコールドスリープから解放する予定だったのだ。
「眠る子」へのパッシングは、ある意味、あの当時の社会にとっては良い「ガス抜き」になっていたのだ。
それがわかっていたから、政府も表立って「眠る子」を庇うことはしなかった。
「眠る子」は、恰好のスケープゴートだったわけである。
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