アプリ「クリエイトクリーチャー」

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じっと真尋の画像を見つめる。潤艶の唇をわざとらしく突き出し、目元にピース。可愛く石を敷き詰めたネイルを見せるためか。 その画像をアプリに通す。 すると美しい真尋の画像に悪魔の様な角や牙が生える。しかしその姿はまだまだ小悪魔的な可愛さが残っている。 「…もっと!…もっとあの子は…本当はどす黒い。」  画像を保存しては更に怪物(クリーチャー)に。 顔は歪み、鼻は伸びて、目は光沢がなくなり宇宙人の様に。出来上がった醜い怪物(クリーチャー)。春奈は少し頬が緩む。 せっかくだから自分よりも醜く。 私を嘲笑うあの子も同罪なのよ。 日が沈んでも春奈は画面でひたすら怪物(クリーチャー)を作り出していた。
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