隣の席の彼女

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 私は優しいのは、こっちに見やすいように教科書を置いてくれている彼女じゃないかと心の中で思ったが、何だか優しいと微笑んで言われたのが嬉しくて、照れて微妙な笑顔を返した記憶がある。  それから、朝の読書の時間の時に彼女の読んでいた本が帯をしていなくて、何を読んでるか見えて 「それ、面白いよね。読んだことある。」  なんて、少しはなしかけてみたら案外その本の話で盛り上がって、担任にばれないよう小声で話していたら、いつしかショートホームルームが終わっていて何だか嬉しかった事を覚えている。  それからも授業中に、本当はどうでも良かったテスト範囲の話なんかを彼女と何回かしていた時だった。 
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