宮城から来た男

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私申し遅れましたか小百合と申します、 ああ、俺はアベ。 私同じ名字でさつきです 私、福島は初めてで姉の嫁先が福島です、今回は東北道を走り福島西か飯坂インターで降り電話してと姉から云われまして。  あら福島西か飯坂では私の所に近いしアベちゃんのお父さんの実家も近いし。 あらそうなんですね、姉の家は福島市内の笹谷と言う地名で果物栽培の盛んなフルーツラインの近くと聞きました。 あゝ笹谷ねな、それならどちらで降りても同じくらいね。 兄が健康診断は数人まとまって行くからと言われ、実際福島市内から南相馬市まで乗せられて行くどちら、え〜こんなに距離あるんだとビックリしました。 店の店主は。 福島県は横長で広い県ですからね、笹谷から原町の駅前あたりでは70キロはあるでしょう。 途中大きな峠がありまして。 八木沢峠ですね、この近くで健康診断は出来なかったですか原町までだと県境を超え仙台方面に普段の勤めで行く人も多いのに。 兄の話しでは会社の本社が仙台にありその関係で南相馬市と相馬市に別れたと聞いております。 確かに仙台から相馬や南相馬はさほど時間がむしろ福島からだと同じ県内なので時間が掛かる感じがしますね。 私は東北は初めてですが季節的にはどうですか。 店主は答えた。 福島県は宮城県よりも南に下がってますが冬は福島県の方が寒いですよ。 え〜どうしてですか。 福島県の中通りは奥羽山脈と阿武隈山地に挟まれてます、浜通りは東北では一番温暖とは言われますがどこの自治体も八割は山でエリア的には狭いんですね。 さつきは。 そう私の住んでる所やアベちゃんの実家ある辺りは雪が多く、北は栗子から南は西郷村まで冬は豪雪地帯か雪国よ。 この川俣も除染を行ってる山木屋などは同じ町内でも雪は多いです。 へえー 小百合さんビックリしないで、その代わりそのような山の中は夏場暑くなるのは時期的に早いから。 そう何ですね。 さらに店主は。 この辺でも春先は朝は0℃ほどでも日中は20度近くまで温度が上がりますから。 その時さつきの携帯に熊の助から電話が入る。  今どこだドラム缶女。 何、このカラスの行水ですんだか向かいの喫茶店だこのボケ。 いいよそこで待ってな。 電話は切れる。 カラスの行水だから、体などよく洗ったどうかわかりませんアハハハ。 小百合は。 私の所話しだと女性は私だけで他はみんな男性です。 あら、私も。 出来ましたら、フォールボディと新規乗り入れの会場がわからないないので出来ましたらご一緒に。 ねぇアベちゃん。 うんいいよ、場所は宿泊の駐車場にしょうか。 それがいい、私だけ車で通勤になるけどアベちゃんや熊は宿舎に泊まるから。 すると。 どうしておめえだけ通勤なんだ。 熊の助とデタラメが戻って来た。 びっくりするじゃないか、明日の朝はここにいる小百合さんと宿舎の駐車場で待ち合わせしたから寝坊するんじゃないよ。 小百合に宿舎の場所を教えてさつきは帰宅し小百合はアパートに帰る。 三人は宿舎に戻った。 三人は町に出て買い物した、ほとんどは雑誌や新聞に酒とつまみだった。 熊の助は一冊の本に手をかけた、 何何、華麗な女の不倫。 ページを開くと女王と王女編、女性政治家と各有名人編、アイドル歌手とスポーツ選手編、財閥の令嬢とあばずれのイモ姉ちゃん編となってた。 熊の助は財閥の令嬢とイモ姉ちゃん編だけ目を通した。 ここの部分だけでページが多く女性政治家や女王様など関係ない、とにかくこの本を買う。 勿論さつきを落とし入れるため、後にしっぺ返しを喰らう。 私は宿舎の食堂で夕食が済むと、部屋に戻りビールを飲みながらテレビを見た、熊の助は夢中になって本を読んでる。 そこに電話が入るが熊の助はなかなか電話に出ない、代わりに出る。 よう熊の助か。 いいえ同じ部屋の者ですが。 熊の助は。 読者中ですが。 何、読書中ちょっと代わって。 電話は熊の助と代わる。 あんた誰。 おめえ誰。 おこれはこれは。 珍しく何の本を読んでいた。 華麗なる女の不倫。 そりゃあ面白いそうだな、後で見せろよ、ところで明日俺の仕事を手伝え。 え〜明日から現場。 違うよ、フォールボディが終わったら新規乗り入れだろその助手だ俺も講師だから。 うん分かった。 要件は明日指示する。 電話を切る、そしてデタラメが部屋に駆け込んで来る。 実は俺と同じ部屋の奴すごい飲んだくれで酒癖が悪い奴。 酔っ払いか。 そうみたいです。 あまりひどい場合は追い出すこと考えないと。 何かありますかね。 この仕事は電離健診があり、糖尿病の糖衣が異常に高い場合や血圧が高い場合はこの仕事出来ないことにはなってるがここにいることは健診はクリアしているのだろうな。 二人は座り込んで話しをしている、熊の助は本を読んで話しには興味を示さない。 相手はどんな奴。 北関東から来た奴で何でも実家は宮城県だそうです。 何、宮城どこだ俺も宮城だけど。 会社の話しはそうなのです、それ以上のことは聞いてません。 そうだろうね、それ以上になると個人情報漏洩にはなるかもね。 うちの会社は猪苗代町に宿舎があるみたいですが、そこに数人寝泊まりしてまして他の連中は中通りで同じような除染の仕事をしてるらしく当人だけここに配属されたと聞きました。 そいつだけ、つまり仲間の所ヲ追い出されたわけだ。 それでも犯罪歴がなく、借金逃亡者ではないようです。 今晩ここに寝たらいい。 すると熊の助が。 多分そいつ飲んだくれのやさぐれ親父だ、何処かに婿に入りヘマをして家を出されたんだ。 私達はそれぞれ彼のことを想像して寝てしまった。 翌朝、熊の助に電話が入った。 もしもしあんた誰。 おめえ誰。 こんな朝からどんな要件ですか。 お前ら何時にフォールボディに行くんだ、さつきちゃんも一緒か。 そうだけど、他の会社の女性も一緒だけど。 何、それじゃ俺のめいの面倒も見てくれ。 七時30分頃まで集まると思う. わかったその頃まで行くよ。 駐車場には小百合さんの同じ会社の作業数人と私にさつきちゃん、がいた。 そこにデタラメと熊の助が来る。 よう熊、また一緒か。 もうそろそろヤタベも来るよ。 何んだあいつまだ生きていたのか。 さつきは。 ちょっと一人足りないよ。 デタラメは。 あ〜あの飲んだくれですよ、 それじゃ呼んで来て、ヤタベが来ていないとうるさいから熊も一緒に行って。 わかったよ。 二人は部屋に入ると案の定寝ていた、熊の助は大声で。 何時まで寝てるんだこのボケ、さっさと起き上がれ。 目が覚めて。 あ、今何時だ。 今何時だ、もう七時過ぎたよ現場に出掛けた連中もいるんだ、ヤタベが来たら騒がれぞ。 まだ食事してませんが。 好きにしろ外で待ってるからな。 二人はさつき達がいるに戻った。 デタラメがが言った。 職長、あの人大丈夫ですかね二日酔いみたいですよ。 二日酔い、参ったなあ初日からこんなんじゃ、さつきちゃん本当にヤタベここに来るのか。 熊そうでしょ、ヤタベ。 あいつ来るとうまくネンダカ。 あたり前でしょう。 そこに白いライトバンが到着する、ヤタベだったもう一人小柄な女性がヤタベと一緒に車から降りる よう、熊の助君また君と一緒になれて光栄だよ、これは俺の姉の娘でミホと言う。 皆様よろしくお願いします。 彼女は会釈する. とこで女性は何人いるかな、元請けの女性が二人しかいなく今日の新規乗り入れの準備から後片付けまで手伝って欲しいんだ。 さつきは答えた。 私と小百合さんがおりますが小百合さんは。 いいですよ。 それじゃうちのミホを含め三人か、さつきちゃんの車に乗れるか。 乗れますよ。 それじゃ三人先にフォールボディを受けて終わったら表で待っていて。 わかりました、誰か来るのですね。 元請けの女性社員を向かわせるから。
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