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「あ…あの、千嘉くん」 「なに亜伽里」 「…うん…あの…みんなが見てる…」 若月千嘉くん 明るくて優しくて人気者 身長が高くて勉強もできる 完璧な人 「俺の可愛い彼女を誰が見てるって」 こんな私の…彼氏なのです 「…千嘉くん…歩くのにこれは…」 「お仕置きだもんな、仕方ない」 そして、ちょっと意地悪 今だって千嘉くんとの約束を お友達に簡単に譲ったからって 千嘉くんの歩行の手伝いをさせられてる 「他の方法は…」 「おんぶされてるみたいで楽」 「おんぶになってないよ… 千嘉くん自分で歩いてるし…」 「亜伽里の頭に顎乗せてると楽」 楽なのかな? でも、人前でこんなに密着するなんて 「わかったわかった 恥ずかしがってる亜伽里の可愛い顔 他の奴が見るのは腹立つしな」 そこは誰も見てないかと… 見られてるのは千嘉くんだよ
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