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「ちょっとトイレ行ってくる」
そう言って近藤様が席を立つ。
するとその楠木と言う男が
「フラワーショップのミオさん」
と真顔で言い放った。
私は目を見開きしばらく息も出来ず心臓以外が止まっていた。
「ミオさん?ミオさんがどうかされました?」
シラをきろう。
だがその男は近づいてきた。
「今日俺の会社に観葉植物の配達来てたよね。社長と仲良く将棋の話して」
哲おじさんの会社の人なのか?どうしてバレたんだ?こんなに化粧も髪も盛り盛りにしてるのに!
「・・・私がですか?」
顔を背けた。
「・・・」
沈黙。こちらをじーっと見ている。私はなぜかこの男は確信していると感じた。
どうしよう哲おじさんに言われたら。どうしよう今度連れて来られたら、でも会員でもないし、どうしよう!
と頭の中でグルグル回っていたら近藤様が帰って来た。
「お、仲良くなったかな。2人ともお似合いだから連絡先でも交換すればいいのに。あ、ダメかママが見てるな」
そのあとは何を話していたのか記憶にない。ただ近藤様達のお見送りの時彼に近づいた。
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