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舌が耳輪をつーっとなぞったかと思ったら、耳に熱い息が吹きかけられる。
「やめなさい」
眠気の中で、そう言ってみても、ふざけているような笑い声がする。
甘い笑い声。
こんな事をして、おふざけで済むと思っているのかもしれない。
柔らかいダークブラウンの毛が顔にかかる。
くすぐったくて、手でかきあげれば、クスクス笑う声がする。
「ダメ」
可愛らしい声で、何故か俺にダメだという。仕掛けて来ているのは、そっちだろう?
緩く甘美な雰囲気に包まれて、気怠い。
「ダメ。イケナイ」
イケナイ、と言いながら、耳から首すじにキスが降りる。
頭が混乱する。
「ダメだよ」
ダメなんて言うくせに。
甘ったるくキスをする。
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