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両親がホテルに帰って、ホッとした。
なんとか説明は出来て、ちゃんと付き合う許可が取れた。
もじゃるまるの夜の散歩に一緒にでて、花が笑っている。
「パパの言ってたの、面白いね」
「ん?」
「けんちゃんちの男子、うちの女子に弱いんだって」
あー。
本当に、変な縁だ。
「うん。父さん、京子さんにべた惚れだし。俺は花に、まぁ、……べた惚れだな」
「ふふっ。逆もそうじゃんね。ママ、パパの事、好きだし。花、けんちゃんの事、大好き」
そう言うと、腕にぎゅと抱きつかれた。
そのまま腕を組んで、家に帰る。
二人でゆっくり家に向かいながら、わけのわからない勇気と幸福感が湧いてきた。
「花。俺、なんかすげえ、幸せになりそう」
「え?花も幸せ。けんちゃんといると、花は幸せ」
ははは。
二人して、単純。
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