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親友のお説教!
親友のマンションは閑静な住宅街の一角にある低層マンションでデザイナーズマンションだエントランスで部屋番号か暗証番号が必要だけど桃花は迷いもせず暗証番号を押す。
玄関のドアの前でピンポーン!とチャイムを押せば親友はジーンズにシャツを羽織った休みの時の服装で出迎えてくれた。
「まあ、入りなさいよ。」
「お邪魔しまーす。」
いつ来ても埃ひとつ落ちてない部屋に観葉植物とバランスよく配置された家具が親友のセンスを物語る。
「座りなさいな紅茶でいいよね。」
親友は紅茶と桃花の好きなチーズケーキを用意してくれていた。
「それで結婚詐欺ってなんなの?」
落ち着いた声で親友は桃花が話し出すまで待ってくれた。
「モジモジしていても仕方ないでしょ?」
「まだ何が起こったのか理解できてないけど・・家賃落ちてなくて口座から預金が金曜日に引き出されていて金曜日は彼と食事に行って土曜日まで一緒にいたのね今日彼に電話したら現在使われていなくて。」
一言一言親友に話すたびに状況が自分の中でも整理できてくる金曜日は楽しくて彼は紳士的で結婚の話も出てご両親の写真も見せてくれた。
来月にはご両親に合う予定をと話もしてた彼がまさか詐欺師だとは思わなかった。
黙って聞いている親友は静かに紅茶を一口飲んで無言でそれでと話を促して来た。
「だから結婚詐欺なのかなたぶん?」
親友はソーサーにカップを置いてフーっと息を吐きだすとバンと机を両手で叩いた。
「だから言ったよね・・・変に顔が良すぎて話が上手すぎるって言いましたよね!」
親友に彼の写真と経歴を話した時に「あやしいな」と言ったのは最近の事で経歴も嘘くさいとか変に紳士的すぎてイケメンで年齢も
28歳なんて結婚相談所に登録している事が怪しいから警戒した方がいいと言われたんだけど・・・タイプど真ん中なのと優しい紳士的ときたら疑う事が罪な気がしてつい何度かデートして金曜日は付き合って一か月目で初めてのお泊りで浮かれていたのは確かだった。
「あのね、大手商社のエリートであの顔で恋人できませんは無いわよ!しかもお金出して相談所に登録なんておかしいって言ったよね!」
「はい。」
シュンとして答えると今回ばかりは言わせてもらうわと桃花の過去の愚行の数々を親友は語りだした。
自分でも耳を塞ぎたくなるような話ばかりで流石に恥ずかしなってきて項垂れてしまう。それでも今日は観念しなさいと言い説教は
桃花の恋愛黒歴史の話を一つ一つ話出した。
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