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再会、それは運命?
僕には、幼い頃に結婚の約束をした相手がいる。
もちろんそれは些細な口約束で、後生大事に抱えているようなものではないのかもしれないけれど。
それでも、僕にとってはわりとかけがえのない、ふとした時には気になってしまうような、そういう 代物だった。
だから、再会するのもきっと必然で――――
「あれ、しゅーちゃん? なんか、ずいぶん変わったね」
「か、奏、」
「なんか今のしゅーちゃん、けっこうキモいかも」
「え?」
高校2年の夏。
久しぶりに外に出たとき偶然出会ったふたつ年下の幼馴染みは、わりと本気で蔑むような目付きで僕を見つめてきたのであった。
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