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2人の目の前に麦茶を置き、ハルは何処か寂しげな表情を浮かべながら話し始めた。
「2人は、ドールって知ってる?」
「ドール?あ、この本の最初に出てきたやつ?」
「あー、そう言えば出てきてたな。なんか欠点?があるんだろ?」
「そうね」と小さく言うと長い髪を耳にかける。かけた方の耳には、ハルの瞳と同じようなピアスが小さく揺れていた。
「この本はそのドールについて書かれた本。私も大好きな本なの。何度も何度も読み返した」
「え…どうやって読んだの?」
「そうだよ!最初のページ以外、何も書いてなかっだろ?」
「コツがあるのよ」
ピアスを手に取り、手から離すとそれは本の上に’’浮かんだ’’。突然空中に浮かんだピアスに2人は驚きを隠せない。
「なんだよこれ!なんかのマジック?!」
「まぁ、見てて」
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