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この世界は日々変化して行く。
ーー数十年前、まだ新人類という概念が生まれてすぐの頃
世界は弱肉強食で、捕食種が被捕食種を支配していた。
まだ獣人の能力の研究があまり進んでおらず、暴力というわかりやすい力に振り回されていた。
時代は移り変わり、現代の社会では被捕食種が捕食種よりも劣っているという考え方は前時代的だ。
身体能力や種が固有する能力は別として、個人の能力は捕食種・被捕食種に関わらない、ということは最近の研究で判明している。
けれど、今でも格差は確かに存在する。
実際、少し前の時代まで捕食種が被捕食種よりも優れていると考えられていたし、雇用も捕食種中心であった。
最近の研究でそれが間違っているということがわかっても、未だ差別意識は残っている。
そんな中、いち早く改革をした学校があった。
もともと被捕食種の待遇を改善しようという改革を計画していたそうで
今では日本随一の名門校に。
入学したものは将来を約束されたも同然であると言われるほどだ。
その学校の名は "竹塚学園" 。
俺が通っている学園だ。
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