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「じゃあ懺悔」
「軽いな。まぁいいや。はい何かな、お嬢さん」
サンタっぽい男が優しい顔で笑っている。髭で半分顔見えないけど。
「この時間が楽しいと思ってごめんなさい」
冗談だと思われてもいいと思った。そのくらい今の場にはそぐわない言葉というのはわかってる。普通なら、普通に生きていたならば、罪の一つや二つや三つはあるだろう。私にもある。あるけれど、どうしても言いたかった。
「……楽しいの?この時間」
正直グロいよ、今の姿は。とサンタっぽい男が怪訝そうにこちらを窺いながら私に問いかける。
「うん、わりと」
「だってお嬢さん、臓物丸出しだよ」
「知ってる」
「あと2分もないんだよ?正直この世にいられるの」
「さっき聞いたよ」
「じゃあなんで」
「私の人生の中で一番退屈しない時間だから」
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