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2021年7月6日に思ったこと
プロットメモ。
その国は過去にとても幸福な時代が存在した。
皆が笑い、皆が充実し、皆が幸福そうに見えた時代だ。
そしてその国の現代は、とても困窮していた。
困窮を改善するには莫大な予算と、莫大な時間や多大な規制を設ける必要があった。
それらを強いられる国民は絶対に不平不満が爆発することを国の政府が容易に想像できた。
しかも、その規制や予算捻出に現政府の政治家、官僚が耐えられない。
既得権益を守り、特化した権力で自分達だけはその規制対象から外そうものならば、国民の同意や支持は絶対に得られないだろう。
そんな政策はやめよう。ナンセンスだ。
でも皆が困っている。
自分達は秘密裏にまだ困窮は免れているが、その余波は受け始めていた。
なんとか解決方法を模索するが、ない。
どうしたらいい?
みんなで夢を見よう。
幸福だったあの時を夢想しよう。
幸福な夢を見られる為の予算ならばいくらでも捻出する。
そうする事で、現実の困窮や、苦労苦痛を、忘れることができる。
日々、苦労して、日々、忘れる。
そうして時を費やせば、必ず明日は来る。
たとえ困窮が解消されなくても。
たとえ自分達の世界が端から崩れ始めていようとも、まだ、生活できる明日は来る。。。
そしてその明日を味わえない人が、少しずつ増える。明日を迎えられない人が増えるという事は、その国が縮小していくという事だ。
それでも国政は夢を観させるだけだ。
苦痛の根拠、象徴である現実を、ただ見えないように目隠しをされながら人は知らないうちに明日を知らずに消失していく。
「ブラインド ワールド」
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