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早く慧に会いたくてバイト中もずっとソワソワしてたけど、どうにかバイトを終えて家で待っていると、しばらくして慧が来てくれた。
「おかえり慧。会いたかったよ、寂しかった」
「ただいま。俺も花音先輩のことばっかり考えてた」
慧の顔を見た途端に嬉しさが込み上げてきて、私よりもずっと背の高い身体に抱きつくと、腕を回されて慧にすっぽりと包まれる。
昨日から何回もしてるんだけど、少し離れただけでまたしたくなっちゃって、会話もそこそこにお互いに服を脱がせあって、なだれ込むようにえっちしちゃった。
終わった後にベッドで腕枕してもらいながら、甘えるように慧を見上げる。
「明日の予定は?」
「明日は何もないですよ。花音先輩は?」
「私も明日はバイト休みなんだ」
「どっか行きます?」
「ん〜それもいいけど……。明日はこうしてたいなぁ」
少し考えた後で慧の上にまたがり、ツーっと彼の身体を指でなぞると、その手を掴まれた。
「昨日からずっと同じことしてるじゃないですか」
「嫌?」
「まさか」
私の手を掴んでいた慧は口の端に笑みを浮かべると、体勢を入れ替えて私を見下ろす。
「慧、して?」
下から慧を見つめると、慧はすぐに甘い甘いキスをくれた。
「俺、今すげー幸せです」
「私も。慧とずっと一緒にいたいな」
「ずっと一緒にいましょう」
そう言うと慧はもう一度私の唇にキスをして、首筋に舌を這わせる。
ああ、幸せだなぁ……。この時間がずっと終わらなければいいのに。
幸せの次に来る終わりのことを考えると少し不安になるけれど、今はただ、目の前の慧に溺れた———。
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