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「でもデートOKしたってことは、その人は一花的にはナシではないんだ?」
「そうなるかな。一年の時にも一回告白されてその時は断ったんだけど、ずっと友だちでいてくれたんだ。松尾先輩と完全に切れたって話したら、また告白してくれてね。松尾先輩とも終わったし、そんなに言ってくれるんだったら、まずはデートしてみようかなって」
「なるほどね。その人は一花のことずっと好きだったわけね」
「ニヤニヤするのやめてもらっていい?」
一花の話を聞いてるうちに、勝手に顔がニヤニヤしてたらしい。だって、さいっこうに楽しいじゃん。
一花嫌そうな顔しながらも、ちょっと照れて顔赤くなってるし。なんか可愛い♡
「ごめんね、いっちゃん♡」
「……。アンタって、本当に人煽るの大好きだよね」
「今頃気づいた?」
呆れたような目を向けてきた一花にえへっと笑いかけると、顔をしかめられてしまった。意外とシャイなとこあるよね、一花も。
「ね、デートは楽しかったの?」
「まあ……、うん。でも大学入ってからずっと松尾先輩と付き合ったり別れたりしてたから、松尾先輩以外の男の人と二人で遊ぶの久しぶりなんだよね。高校の時以来? 久しぶりすぎて、どんなテンションで行けばいいのか分からなかった」
「分かる」
こういうのって間が空いちゃうと、どうすればいいのか分からなくなるんだよね。私も慧と付き合ってから初めてしたデートは半端なく緊張してたし。
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