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「私も雅史くんとほとんど話したことないし、役に立てるか分からないけど、出来ることがあったら協力するよ。もしアレだったらダブルデートとかも」
「本当ですかぁ!?」
良いアドバイスは出来そうにないけど、仲を取り持ったりするのは好きな方だ。と、そこまで言いかけたところで、そういえばサークルの人には内緒で付き合ってたんだと思い出す。
「あと、ごめんね。私と慧が付き合ってるとこは内緒にしておいてもらえるかな?」
「あ、はい、分かりました」
内緒にしてと言ったら、みくちゃんは少し不思議そうな顔をしてたけど、それでもすぐに頷いてくれた。
「ところで、花音先輩たちはどっちからですか?」
どっちから?
最初に手を出したのは私の方だけど、付き合いたいって言ってきたのは慧の方。でも最終的には私から告白して付き合うことになったから、私からってことになるのかな?
「私からかなぁ」
また瞳を輝かせるみくちゃんの質問に少し迷ってしまったけど、とりあえずそう答えておく。
「そうなんですかぁ。ちょっと意外です。てっきり慧くんの方から拝み倒して付き合ってもらったのかと思ってました」
「拝み倒してって。慧って、私の話とかするの?」
悪びれもせずにそんなことをさらっと言うみくちゃんの顔をまじまじと見ると、みくちゃんはにこっと笑顔を浮かべる。
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