14、その人、私の彼氏です

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「そうだ。言おうと思ってたんだけど、慧さ、みくちゃんに連絡してこないでなんて言ったの? そんなこと言わなくて良かったのに」 「花音先輩が嫌がるから」 「嫌がってないよ。ただちょっと気になっただけ。なんかさぁ、私すっごい嫉妬深くて重くて面倒くさい女みたいじゃん。普通に今まで通り連絡していいよ?」  そんなことを話しながら歩いていると、慧はそれを聞いて足を止める。 「重くも面倒くさくもないから大丈夫です。 俺の方こそ無神経だったと思って反省してます。彼女なんだから、嫌なことあったら何でも言ってください」 「何でも?」 「うん。俺にも出来ることと出来ないことがあるけど、別れるとかそういうの以外なら大抵のことは出来ると思うから」  じっと目を見つめられ、ちょっと恥ずかしくなって視線を逸らす。なんだろう、嬉しいんだけど、胸の辺りがムズムズして恥ずかしくなる。  でもそっか、言ってもいいんだ。  そうやって言ってもらえるのは嬉しいけど、なんか何でもしてもらいすぎな気がしてきた。 「すごく嬉しいんだけど、なんか申し訳ない気がする」 「何が?」 「慧は私のために色々してくれるけど、私は慧に迷惑しかかけてない気がするし」  うつむきながらそんなことを言ってると、「そんなことないですよ」って言われて顔を上げる。
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