15、幸せな未来を夢見てもいい?

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「つけてもいい?」 「うん」  リングケースから大きい方の指輪をとって慧の右手の薬指につけると、慧も私の同じ指に指輪をつけてくれた。 「かわいい〜♡」  彼氏とペアリングなんて初めてだし、慧が買ってくれた指輪がすごく好みで、嬉しくて嬉しくて勝手に顔がニヤけちゃう。自分の右手の薬指についた指輪を見ていると、顔を傾けてきた慧に唇を押しつけられた。 「……いきなりだね」 「可愛いかったから」  不意打ちのキスに驚いていると、そんなことをしれっと言われたので、ますます反応に困ってしまう。置き場のなくなった手で、慧の腕を掴むと、また顔を傾けて唇を重ねられ、軽く唇を吸われる。 「んっ」  そのままキスが深くなる前に慧の胸を軽く押して、やんわりとその腕から逃れる。もちろん嫌なわけじゃない。けど、このまま本格的にえっちする雰囲気になる前に、今日は話しておきたいことがあった。 「慧に話したいことがあるの」 「何?」  途中でキスを止められた慧は少し不満そうにしながらも、それでも話は聞いてくれるみたいだったので、二人でベッドの端に座って話すことにした。
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