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私が何回かイッて慧も私の中でイッた後、ベッドの上で裸のまましばらく横になってたけど、喉が渇いて立ち上が……ろうとしたんだけど。立ち上がろうとしたら腰がガクガクで、立ち上がることが出来なかった。
「どうした?」
「立、てない」
そんな私を心配そうに見つめる慧に首を横に振ると、慧はすぐに何で私がそうなってるのか察したみたい。
「それって俺のせい?」
「……たぶんね」
そう、要するに短時間で何回もイきすぎて腰に力が入らなくなってしまったわけです。
「可愛い」
「言わないで」
中途半端な状態で固まっている私をぎゅっと抱きしめてきた慧の腕を払いのける。この状態になるの、こっちはけっこう恥ずかしいんだから、そういうこと言わないでほしい。
「何で。それだけ感じてくれたってことじゃないですか。俺は嬉しいけど」
「だから言わないでってば」
「はいはい。で? 何がほしいの? お茶?」
「お水飲みたい」
立てなくなった私の代わりに慧がお水をコップに入れてきてくれたので、ベッドの上でそれを飲み干す。
お水を飲み終えると、私の後ろに座った慧の腕が腰に回ってきた。慧の腕に手を置き、その胸にもたれかかる。
大学のこととかバイトのこととか就職のこととか、最近は色々考えることが多くて疲れてたけど、慧にこうされるとすごく安心する。私を抱きしめてくれる慧の温かい体温が心地良くて、すごく幸せ。
「シャワー浴びる?」
「明日にする。なんか眠たくなってきちゃった」
「寝てもいいよ」
「うん……」
慧に抱きしめられているうちに瞼が重たくなってくる。そのまま瞼を閉じると、いつのまにか意識を手放していた。
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