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「で? これからどうするの? まさかずっと一人でいるわけじゃないでしょ? ほとぼりが冷めたら、また新しい彼女作る?」
黙り込んでしまった磯川くんに話を振ると、磯川くんは腕を組んでう〜んと考え込む。
「今はまだそこまで考えられないかな……。彼女はほしいけど、新しい恋をするのはまだ怖いんだ」
「ねえ〜彼女の方がそれ言うなら分かるけどさ、何で磯川くんの方がトラウマみたいになってるの。気持ちは分かるけど、もしそれを私以外の人に言ったら罵倒されまくりだからね」
言ってることはわかるけど、どう考えても浮気した方の人間が言う台詞じゃないことを言い出した磯川くんにちょっと笑ってしまった。
「言える立場の人間じゃないよね」
「うん、彼女の立場から見たらそうだよね。でも、誰にでも過ちはあるし、たかが一回浮気しただけ……って言ったら怒られそうだけど、ちゃんと反省もしてるし、磯川くんは悪い人じゃないよ」
「そうかな。でも今すごく後悔してる。彼女のことが大好きで大切だったのにどうしてあんなことしたんだろうって……あ、ごめん。のんちゃんに言うことじゃなかったよね」
ジト目で見ていた私に気がつき、磯川くんは慌てて私に謝る。
「そうだよ。それ私に対してすっごく失礼だからね。気をつけて?」
「ごめん」
「でもそんなに好きなら、修復出来たら良かったのにね。間違えちゃったのはもう仕方ないし、一回の失敗で戻れなくなるものなのかな。私だったら、一回ぐらいならたぶん許しちゃうなぁ……」
「うん、彼女も許すって言ってくれたんだけど。俺が自分を許せなかったんだ」
「また損な性格だね」
ある意味私以上にこじらせてる磯川くんにため息をつく。私とはまた違うけど、でも変なとこで不器用で、絶妙にこじらせてて、たぶんちょっと私に似てるんだよね。
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