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4、やっぱり最高の親友だよ
『今日予定ある? ご飯食べに行かない?』
磯川くんとのことがあった翌日、授業の合間に一花からメッセージがきた。
『いいよ。どこ行く?』
『あとで決めよ。授業終わったら三号館集合』
秒で返信すると、一花からも同じくらいのスピードで返信が返ってくる。『楽しみ!』のスタンプを送って、次の授業の教室へと移動した。
16時半過ぎに今日の最後の授業が終わり、約束していた三号館に向かう。
「一花」
たくさんの人の中からすぐに一花を見つけ、手を振りながら駆け寄ると、一花もよっ!と手をあげる。
「で? どこ行く?」
「焼肉三郎でいい? 割引券もらったから」
「え〜……そこ、慧がバイトしてるとこじゃん。他のとこじゃダメなの?」
「まだ慧と話してなかったの?」
「ちょっと色々あって。それどころじゃなかったの」
「何? 色々って」
「後で話す」
「ん、分かった。とりあえず焼肉三郎ね。今日慧いるか分かんないし、いいよね。焼肉食べたい気分なの」
なんか今日の一花、様子がおかしいような気がする。ちょっと顔がこわばってるような。
正直慧のバイト先に行くのは気が進まないけど、一花の様子が少し変なことが気になり、分かったよと頷く。
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