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「明日大丈夫ですか?」
にんにくラーメンを頼んだ上に、テーブルの上に置いてあったにんにくをそれにどっさり入れると、正面にいた慧が嫌そうに顔をしかめる。
「うん、明日は何も予定ないんだ〜」
「口が臭くなりますよ」
「ん〜……あ、じゃあさ、慧もにんにく入れたらいいじゃん。そしたら匂い気にならないでしょ」
「やめろって」
承諾も得ずに慧の醤油ラーメンにもどさっとにんにくを入れると、慧は慌てて手を伸ばす。止めようとしても、もう入れちゃったけどね。
「先輩は予定ないかもしれませんが、俺は夕方からバイトあるんですよ」
「え、ごめん。でも夕方からなら、さすがに匂い消えるでしょ。モウマンタイ♡」
「問題ありだよ」
笑ってごまかすと、慧はため息をついてにんにく入りのラーメンを食べ始めた。
*
「おいしかった〜楽しかった〜。はぁ〜話足りないな〜」
ラーメンを食べ終わって外に出て、慧の腕に自分の腕を絡ませて夜道を歩く。
もう23時近いからそこまで混んでなかったけど、ラーメン屋でそんなに長居出来ないもんね。まだまだ話したかったけど、食べ終わったらすぐに出てきちゃった。
「家来ます?」
「いいの? やったぁ」
露骨に残念がっていると慧が誘ってくれたので、満面の笑みで慧に抱きつく。
「歩きにくいから離れて」
そんなことを言いながらも、慧も私から離れようとはしない。
「照れてるの〜? 可愛い♡」
「は?」
顔を覗きこむと慧はぷいっと視線をそらしたけど、その頬はわずかに赤くなっている。
いいなぁ、この反応。ピュアで羨ましい。私もこの頃に戻りたいなぁ。
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