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2、はい、私が害悪女です
「慧、次の練習曲どうする?」
「何でもいいんじゃないですか」
「ねね、このあとヒマ? 一花でも誘って、ご飯食べに行かない?」
「バイトあるんで」
そのあともサークル中に何度も何度も慧に話しかけたんだけど、あえなく撃沈。全部冷たくかわされちゃったし、目も合わせてくれない。
もうどうするのコレ。
「のん、慧と何かあった? 今日の慧、変じゃなかった?」
サークルが終わった後ソッコーで帰っていった慧を見送り、部室でため息をついていると、一花から声をかけられる。
「いちかぁ〜。時間ある? 学食行かない?」
天の助け!と言わんばかりに一花に抱きつく。いきなり抱きついてきた私に軽く引きながらも、一花も一緒に学食に行ってくれることになった。
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