2、はい、私が害悪女です

1/4

175人が本棚に入れています
本棚に追加
/226ページ

2、はい、私が害悪女です

「慧、次の練習曲どうする?」 「何でもいいんじゃないですか」 「ねね、このあとヒマ? 一花(いちか)でも誘って、ご飯食べに行かない?」 「バイトあるんで」  そのあともサークル中に何度も何度も慧に話しかけたんだけど、あえなく撃沈。全部冷たくかわされちゃったし、目も合わせてくれない。  もうどうするのコレ。 「のん、慧と何かあった? 今日の慧、変じゃなかった?」  サークルが終わった後ソッコーで帰っていった慧を見送り、部室でため息をついていると、一花から声をかけられる。 「いちかぁ〜。時間ある? 学食行かない?」  天の助け!と言わんばかりに一花に抱きつく。いきなり抱きついてきた私に軽く引きながらも、一花も一緒に学食に行ってくれることになった。
/226ページ

最初のコメントを投稿しよう!

175人が本棚に入れています
本棚に追加