177人が本棚に入れています
本棚に追加
「上手くいく保証はないけど、もう手遅れじゃない? 慧のこと好きになっちゃったんだからさ。 飛び込んでみたら?」
「簡単に言ってくれるけど、」
「じゃあ、一生恩田先輩のこと引きずって生きていくの?」
「それは……。私だってそれは嫌だなって思うけど」
「そう思ってるなら、前に進もうよ。
もしフラれても私がいるじゃん。男にフラれても彼氏と別れても、親友はずっと一緒だよ」
上半身を起こして笑顔を向けた一花につられるように、私も上半身を起こす。
「でもさ、やっと慧のこと好きだって認めたね」
「……言っちゃった」
おどけて肩をすくめてみせたあと、一花と視線を合わせて笑い合う。
最初のコメントを投稿しよう!