10、もう一度チャンスをください

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「信用はしてますよ。ゆるいとこはあるけど、嘘はつかない人だと思ってるので」 「え、ほんと? へへ、そっかぁ。ありがとう」  自分では信用出来ない女代表だと思ってたけど、そんな風に思ってくれてたなんて嬉しい。嬉しくて心が温かくなるけど、でもちょっと恥ずかしいような。 「でも他の男の子と二人で遊びに行くのはやめとくね。複数なら行くかもしれないけど、二人で遊ぶほど仲良い男友達もいないし」 「そうですか」 「うん。……あ、慧は行きたいなら行ってもいいよ?」 「俺ですか? 行かないですよ。他の女の子と遊ぶ時間があるなら、花音先輩に会いにいきます」  やっぱりこの空気無理かも。  付き合う前も似たようなこと言われたような気もするけど、付き合ってるって思うとなんかね。やたら甘く感じる気がする。甘過ぎて胸焼けしそう。 「さっすが慧くん。初日から攻めるね。甘すぎて砂糖吐きそう」 「は? すぐそういうこと言いますよね。俺は真面目に言ってるのに———」  私が慧を茶化すと、慧はムッとしたような顔をしたけど、私と目が合うと探るような視線を向けてきた。あ、ヤバい。バレたかな。
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