2027年冬 香乃22歳

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2027年冬 香乃22歳

【かまちょ、正解、正義のヒーロー】 アムカはどうして北で飛び降りた?→事を大ごとにしてくれそう(無駄に気遣ってくれそう)なギャルもどきに見つかるように、自分の好きな所(自分の家の周りとか)を汚さないため、普通に高い建物があるのは北くらいだから ピストルスターはねーちゃんの事を傷付けてしまったとわかっているので、ねーちゃんが自分のことを嫌っちゃいないか少し心配している。でもねーちゃんはピストルスターより大人で、ピストルスターの言葉は仕方のない事だと受け入れているので、ピストルスターを安心させるためにも自分から普通に話しかけた。 いい経験→ねーちゃんもここでなら自殺未遂やってみてもいいかもな、と軽く思っている。ピストルスターはそれが大切な人を悲しませるとわかっているから、絶対死ねないと分かっていても考えることすらしない。 ピストルスターとねーちゃんはアムカが「この世界では死ねないから自殺未遂をした」のだと分かっている(根底の「死ぬのが怖い」)。急いでも何も変わらない。駆けつけて囲まれるなんてアムカは望んじゃいないと知っている。でも来なければもっと凹むので超めんどいかまちょ アムカはどうしてついてきた?→なにか望む言葉をかけてもらえるかも、という淡い期待。でもそんなのは無理だろう、どうせなら徹底的に沈みたい。傷つくために来た。 アムカは誰かに気づいて欲しかった。死ねないと分かっているのにわざわざギャルに気付かせたり。アムカをしている事だって本当は誰かに気付いて欲しかった。でも気付いて欲しくなかった。 ギャルもどきだって濁ってる。でもギャルの持つ色は白の方が圧倒的に多い。白と、色々な色と、少しの黒。でもピストルスターたちが持つ色は色々な色と、黒と、ある程度の白。黒の方が多ければそれだけ濁った色で、でも白が少し入っているから凛とした黒にもなれない。汚い濁った色。 純粋に誰かが自分を気遣ってくれているのだとわかる時がある。でもそれが自分の望む“親切”じゃないことは多い。でも相手は善意でそうしているのだから無下にしてしまうのも悪い。タチが悪い。 答えがたった一つだったら楽。でももしたった一つの答えしか許されなかったら、1番美しいものだけが答えだったら、昂希を好きになったり告白したりして昂希を困らせてはいけなかった。自分を捨てるべきではなかった。いろんな複雑な答えがあって、それでこの世界はできてる。 背伸びをし続けるのは辛い。自分に見合った見方をしてやっと、少し成長できるのかもしれない。 明るい将来を信じていた小4たちが見たのは、落ちぶれて自分で自分を殺そうとするような未来。もう小4たちは成長しないとはいえ、そうした姿を見るのはショックだったはず。 この島にアムカがいるなら香乃は大丈夫→アムカはもう捨てられているんだから、香乃はもう持っていないんだよ、と言うこと。 ねーちゃんはもうこれ以上教えてくれない→ピストルスターはねーちゃんの自傷を否定した。ねーちゃんは普通に接してくれているけど、きっと傷ついたはず。自傷についてはもう教えてくれない。 本当はねーちゃんだってギャルをなじり、本当の気持ちをわからせてやりたかった。でも自分とは少し考え方がずれているピストルスターがもうそうしていた。自分の考えを押し付ける様子は見ていて少しもいいものじゃない、とその様子を見て思った。それに自分がこの中で一番の大人、自分がまとめなくてはいけないと言う無駄な責任感。 簡単に大人になれたら苦労しない→自傷以外に自分を落ち着ける方法を知って、苦しみを昇華させて、誰かに話す勇気も持てるようになれたらいいのに。きっとこの後ねーちゃんも自傷する。 これはきっと後悔じゃない→後悔すべきことはもっと他にある。済みません、じゃなくて御免、と言ったことなんかに後悔するな。ねーちゃんやアムカを否定したこと、小方がいたのに自傷ばかりして小方を傷つけたこと、後悔すべきことはもっと他にたくさんある。 ねーちゃんにそう言われては頷くしかない→自傷をしているねーちゃんは自分より少しだけアムカの気持ちがわかるはずで、そのねーちゃんがピストルスターに行くようにと言うならその方がいいのだろう 自分が傷つかないようにするにはそれしか術がない→本当のことを言えば、それを否定されてまた自分が傷付くだけでは?だったら本当のことなんて言わない、作り話をする。 相手を理解しようとしているうちは絶対理解なんてできない→自分のことさえわからず、相手も信じれず。じゃあ他人を分かれるのか?自分にできもしないことをできると思い込み、親切を押し付けてくる人に心を開くわけがない。 カイロを巡って→こんな時にもピストルスターは中学に思いを馳せる。やっぱりピストルスターの中心はどうしたって小方や昂希。 【しんどい、小さい綺麗な花、答えの欠片】 アムカの気持ちがわからないと認めて、それでも“慰めに”行く自分が偽善者だと認めているだけピストルスターはマシ。何もわからないのに親切で的外れなことをするギャルやオトモダチに行かせたらアムカを傷付けるだけ。 ロープの結び方と言うのはアレ、首吊り用の。 アムカを持っていた頃はなかなか眠れなかった。泣きつかれてとは言えやっと眠れたのだろうから、寝かせておく。 アムカはただ捨てたんじゃなくて、辛い気持ちを封印するためにも捨てられた。だから思い出そうとすると辛くて涙が出てくる。 孤独が嫌だから、受け入れられるのをやめる。それまでは千咲ちゃんがいた。一緒にいるのは辛かったけど、千咲ちゃんに受け入れられていれば孤独になることはなかった。でもそんなの駄目じゃん、自分を殺してるじゃん、って気付く。でも自分を殺す癖は抜けなくて、目立つのが怖い。自分がもうわからない。孤独が嫌だ、でも誰かに受け入れられようと自分を殺すのも嫌だ。じゃあ孤独を好きになればいいじゃない。 今でも中学のしんどい時期を振り返って1番怖いのは、仲が良かったはずの女子に無視された瞬間じゃなくて、父さんに蹴られた瞬間。 なぜか自分は悪夢を見やすい。大抵朝起きれば泣いてるし、自分の叫び声で目が覚めることも多い。いつからそうなったんだろう。 自殺したい人は死にたいんじゃなくて、辛いことから解放されたいだけ、ってよく聞く。ただ、消えてしまいたいんだ。 アムカの2回のごめん→最初のごめんは、自分がまだ存在してしまっていることを許してくれ、と言うごめん。2回目のごめんは、ピストルスターに泣きついてしまったことの照れ隠し。 ピストルスターの2回の大丈夫→最初の大丈夫は、それはただの夢、現実じゃないとアムカを安心させるための大丈夫。2回目の大丈夫は、泣きたいなら泣け、胸なら貸すから、という大丈夫。 小さい綺麗な花→死ねば楽になる、死ぬことのメリット。トータさんの曲、孤独の波にさらわれないようにのサビに「水底に見える貝殻がどんなに美しく見えたとしても」って歌詞がある。これをそのまま使ってもよかったんだけど、自分にとっては何だったろう、と考えた。 崖の下にいかなくても綺麗なものがあるのだろうとは分かっている。でも辛いことの方が大きい。自分が言ってもらいたかったのは、周りに目を向けろ、じゃなくて、辛いよね、楽になりたいよね、って、その気持ちに向き合っていいよってこと。 アムカがこの先香乃から消えることはないのではないか、とピストルスターは思っている。 ずっと探し続けた答え→どうして自分は昂希が好きだった?その理由が少し分かった気がして。昂希はただ寄り添ってくれる人だった。わからなくても、でも話を聞いてくれた。否定しなかった。昂希が寄り添ってくれていたことに気づけたから好きになったんじゃないか ねーちゃんも自傷しているけど、アムカとは少し違う。わずかなずれが噛み合わないのでは?
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