不器用な私達は

「他の女の子とイチャイチャしないでっ。」

「分かった。」

「浮気しないで！」

「だからしてねぇ。」

「もう彼女なんか作らないで。」

「もう作る必要ないからな。」

「あと…私だけ好きでいてよバカ拓海！」

こんなこと、まさか全部さらけ出す日がくるなんて
考えられなかった。

ずっと、ずっとこっそり願っていたこと。
届かないと思っていたのに。
今、拓海はこんなに近くに居る。

「バカはお前だろ。
俺は、最初から椎花だけなんだよ。」

そしてあっという間に唇を奪われた。

彼のキスは強引だけど、言葉よりも素直に気持ちを
伝えてくれる。
だから私も応えたくて、初めて自分から深く絡めて
いった。

何度かキスはしたけど、お互いの想いが通じて
いるとこんなに気持ちがいいものなんだって
初めて知る。