不器用な私達は

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「う、嘘だっ…!!」  「何でお前が勝手に俺の気持ちを決めつけるん だよ。」 「だって、今までとっかえひっかえだった くせに!」 「誰かさんが"幼なじみに戻ろう"って言ったから だろ。」 「付き合ってた時だって…浮気したじゃん!」 忘れるわけがない。 あの衝撃的な光景を。 それなのに彼は全く動じない。 「お前と付き合ってた時は浮気なんかしてねぇ。」 「私見たもん!教室で綺麗な子とキスしてるの!」 「知らん。どうせ向こうが勝手にしてきたとか だろ。」 「なによっそれ。だいたいいっつも他の女の子達と 楽しそうに話してたじゃん!」 そうだ。 私がどれだけこっそり傷ついてたかなんて拓海には 分からないんだ。 嫉妬まみれのこんな姿、見せるつもりはなかった のに。 「それはお前のせいだ。」 「はっ?」 「わざとだよ。わざとお前に見えるように他の女 と話してたんだ。」 「意味分かんない。何でそんなことするの?」
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