深夜2時のワンルーム

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「分かった。じゃあ君より1日だけ長く生きるよ」 「1日だけ?」 「早く会いに行かないと、寂しいかなと思って」 「別に」と、可愛く笑う彼女のおでこにそっと口づける。 ーーー僕の彼女は可愛い。 こんなヘンテコな名前の僕を受け入れてくれる彼女を、この先もずっとずっと大切にしよう。 そうして君より1日だけ長く生きよう。 君が望む言葉を、最後の言葉を口にするその日まで。  薄暗いワンルーム。 僕たちは、2人一緒に目を閉じた。 「「おやすみ」」 《完》
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