第四話 文化祭準備

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 引っ張られると思った次の瞬間には、私はカイと共に空へと飛んだ。  空圧が和らぐと、カイは私の腕を引き抱きつかせ、自分は私から手を離す。  私はカイの首に抱きつき、その腕以外には何の支えもない状態になった。 「ゃ……カイ、降ろして……」  今にも消え入りそうな声でカイの耳に直接言う。  でも、カイはやっぱりまだ怒っているのか応えはない。  それどころか、そのままの状態で宙を移動し始めた。 「っっっ!」  私は恐怖で声も出ない。  滑空、旋回、急上昇を繰り返すカイの背中に爪を立て、必死でしがみついていた。  そんな状態でずっといられるわけも無く、徐々に私の手が痺れてくる。  腕も限界が近くなってきて、このままだと本当に落ちてしまいそうになった。 「うっ、ひっ……お願い、やめてぇ……」  ついには泣き出してしまう。  そんな私に、カイはやっと話しかけてきた。 「やめて欲しいか?」 「当たり前でしょう!?」
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