第四話 文化祭準備

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 当然のことを聞かれて怒りたかったけど、宙を移動し続けている状態では返事を返すのがやっとだ。  それを知っているかのように、カイは次の言葉をわざとゆっくり言った。 「じゃあ、俺に謝れよ」 「え?」 「さっき首絞めたこととか、前足踏んだこととか」  何子供みたいなこと言ってるのよ。 「あれはカイが悪――きゃあぁ!!」  『悪いんでしょう?』と続けるはずの声は、宙返りをされたことで喉の奥に飲み込むことになった。 「謝れよ」  無茶な飛び方をしながら、尚も謝罪を要求してくるカイ。  私は恐怖の方が先立って叫んだ。 「あ、あやまるっ! 謝るからぁ!」 「じゃあ、ごめんなさいは?」  飛び方を和らげながら、カイは子供に言うように囁く。  普通の状態だったら子供扱いしないでと怒る所だけれど、今はそれどころじゃない。  私は子供の様に泣きながら返した。 「ご、ごめんなさぁいぃ……ひっ、ふぅ……」
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