166人が本棚に入れています
本棚に追加
「良く出来ました。……じゃあもう俺を蹴ったり殴ったり、攻撃しないな?」
飛び方はマシになったけど、まだ降ろしてはくれないみたいだ。
確認するようにカイは聞いてくる。
「しないっ! 攻撃しないっ!」
正直それに関しては保障出来なかったが、今はウソでも頷いて許してもらうことだけを考えていた。
「俺が望んだらいつでも体に触らせろ」
「うんっ! いつでも触って良いから!」
「それと、俺を拒むな」
「拒まない拒まない!」
最早何を言っているのかも理解していない。
ただカイの言った言葉に肯定して頷いていた。
そんな感じでいくつか問答していると、やっとカイは移動するのをやめて私の体を支えてくれる。
痺れてきた自分の手以外に支えが出来て安堵する。
明日筋肉痛になっていそうな腕の力を緩めた。
するとカイは私の肩を後ろに引き少し体を離す。
向かい合ったカイの表情は笑顔だった。
最初のコメントを投稿しよう!