第五話 演劇練習

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「……この学校、どうやって運営されてるんですか?」  私の質問に三尾先生は淡々と話してくれる。 「本来なら運営自体出来ないんだろうが……。ある人が妖怪が人間社会に溶け込めるよう支援してくれている。だからこんな状態でも運営出来ているんだ」  そう言った三尾先生は、少しだけだけど表情が緩んでいるように見えた。  柔らかく微笑んでいるかのような……。  今まで一度も見たことのない表情に、私は目を丸くして驚く。  三尾先生もこんな顔するんだ……。  今の話の内容からして、その援助してくれている人に対してだと思われる。  その人のことがそうとう好きなんだなと思った。  そんな風に三尾先生を見ていると、今度は先生の方が質問し始めた。
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