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やっぱり自分の住んでいる土地を好きになってもらえるのは嬉しいもんだよね。
「じゃあ私、まだ色々見て回りますから」
私はおばあさんにそう別れを告げた。
そうでもしないと話が延々と続きそうだったし。
「そうか。……ああ! ちょっと待った!」
慌てて呼び止められて私は振り向く。
「山ん中に入るときは気をつけんだぞ? あそこは妖怪の住みかだからなぁ」
「は?」
私は目を丸くして軽く驚いた。
妖怪だとか迷信の類の話を未だに信じてる人がいるなんて……。
いくら田舎でもそれはないと思ってたんだけどなぁ……。
「はあ、そうですか。気をつけます……」
私は否定してまた長々と話をされるのを避けるため、そう言って頭をペコリと下げその場を去った。
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