破瓜の儀式

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自然と葵人を抱きかかえた碧人は、この部屋に連れて来られた時にいた布団の上に、壊れ物を扱うかのように、これでもかと優しく横たわせる。 兄のいつもの気遣いに嬉しさと、さっきの耳打ちしてきた言葉に疑問と若干の不安がよぎった。 儀式って何のことなのだろう。 最初に唇を重ねた時に言っていた、交わるの意味なのだろうか。 そうだとしたら。いや、意味が分からない。 この目の前にいる兄は果たして、昔から知っている大好きな兄なのだろうか。 兄の皮を被った、赤の他人なのでは。 そう思えば思うほど、疑心暗鬼に陥り、今はこの兄らしい人物から離れるべきだと考え、起き上がろうとした。 「·····っ!」 色々と考えを巡らせている間にやられたのだろう、葵人の頭上にあった太い柱に縛られていた両手の縄を括りつけられていた。 さっきから気になっていた不自然な柱はこんな時の為に使うものだったのか。 冷静に納得している場合じゃないのに、そう納得していた。 もがいてみてみるものの、びくともせず、両手首を痛めるだけだった。 「葵。大人しくしてないと、怪我してしまう」 兄のいつもの優しい声で窘められる。 「ねぇ! どうして、こんなことをするの! 外してよ!」 今はまだ自由な足でばたつかせる。 その拍子に裾が捲れ、蜜が溢れている秘部が晒してしまったが、この際気にしている場合じゃない。 ありったけ叫び、暴れている葵人の足をいとも容易く掴み、もう片方の手を再び中心部を触り、扱かれていく。 「あっ! いや、やっ! あっ!」
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