納得できない

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そして俺はまた学園長室の前に立っている。 何も言っていないしノックもしていないのだが いやぁ…中にはいりたまぇ… と、声が… 声が…なんか… 失礼します と、ドアを開けると… 「…え、和室じゃない…」 ほんのちょっと前までは和室だったのに 目の前にはジャングルが広がっていた。 「ガシャン!ガシャーーーん!!」 学園長の横には布に覆われた檻みたいな物が置いてあった。 中でそいつが暴れている。 熊くらいの大きさの物がぶつかっている音だ。 俺がそちらに釘付けになっていると… 「…これに近づいてはならん… これは…チュパカブラ…かもしれんぞ…っ!」 凄い目力だった。 「コーヒーをご馳走しよう」 はい。なんて言っていないのに いきなりお抹茶を立てるアレと急須を取り出して… コーヒー豆と紙… そこに急須でちょびちょびお湯をいれながら何かブツブツと言っている。 え、チュパカブラ?の横で何を…? 「おいしくなってくれてありがとう…おいしくなってくれてありがとう…」 面倒くさくなったのか、最後はだーーーっていれてた。 んで、お茶たてで… そのコーヒーをガシャガシャ混ぜだして… ほら…飲みたまえ… …こくん… こ、これは…っ! ハッとした顔で学園長の方を見る… 学園長は頷く…。布をチラッとめくって頷いてた。 あ、熊じゃん。 チュパカブラじゃないじゃん。 んで、このコーヒー… ただのブラックコーヒーじゃねえか。味も対して変わらん… むしろ普通の方が… ええ…なんなんだこの人… 「…ここに呼んだのは…意味があるんだ」 いきなり部屋が警察のあのブラインドつきの部屋に変わった… ブラインドの隙間からチラッとどこかを覗く。 ええ…こっち見ないんだ…。 「…今日は推薦状を持ってあるところに向かってほしい… そこで合格が出れば…君は… んー…最後までは言えんが…」 「…後始末屋ってとこですか?」 「…聡明だな…。そうだ。では、検討を祈る…」 ポチっ なんも無い空中を押したぞあのおっさん… なんなら口でポチっていった… 脳内でツッコミをいれようとした瞬間… 床がいきなりパカっと開き、俺はヒューーっと落ちていった。 「うわあああ!!」 思わず悲鳴をあげてしまったが、もう居ないはずの藤岡ひろ○の声が耳元で聞こえてきて 「…すまん。若人よ!これもまた道筋…。古武道の…」 いや、古武道関係ねえし!! てか、これどこまで落下すんだよ!!
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