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ダリアが街へ出た後、別の貴族の王女候補が街へ繰り出した。ダリアと違い自分の足で国民へ。そして王へ挨拶を交わしに行く。
「ダリア様やミモザ様はまだ幼い。やはり『美しい』と言うのは彼女の様な人がいいね。」
「私も大人の女性として、プロテア様が一番『美しい』と思うわ。」
きらびやかな装飾にドレスに見をまとう金髪の女性。それでいて自分の足を使うプロテアはダリアに今並ぶ王女候補だ。
更に最近より美しくなったと噂されている。24 歳という歳はダリアやミモザに無い大人の色気も可愛さも兼ね備えている。
「…どうぞ、私を次期王女の祭典にお呼び頂けたらと。この国の象徴として恥のない様に勤めて参ります。」
礼儀正しく自分で挨拶する姿に国王も心が動く。
そして、
このタイミングでプロテアが動く事を見越して動いていたのはダリアだった。
プロテアの国王への挨拶が終わって外へ出るその一瞬。プロテアが王の城から出てきた。
「あら?ダリアさん、御機嫌よう。」
プロテアはずりそうな長いドレスの裾を広げ、頭を下げる。その頭には美しいティアラが金の髪に栄えている。
ダリア少しだけ頬が上がる。
「プロテアさん、こちらへ。」
「!?」
ダリアから黒い闇が広がりダリアとプロテアを包んだ。
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