めろこ(27歳)キャバ嬢

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スマホのアラームが鳴り響く部屋の中、今日も二日酔いの頭を抱えてアラームを止める。 モタモタとキッチンに行き水道水をコップ一杯がぶ飲みしてから私の一日は始まるのだ。 用もないのに冷蔵庫を開けてみる。外は夕方。カーテンは締切の為、部屋は冷蔵庫の光だけだ。 二日酔いのせいかなにも食べたい物が冷蔵庫にはなかった。可愛くない言い方をしてしまえば、そんなもの冷蔵庫を開く前から分かっていた。中にはビールやつまみしか入っていない女子力低めの中古で買った一人暮らし用の小さい冷蔵庫。ただただ無駄に開けてしまう癖のようなもの。 ケトルに水道水を入れて温める。その間に煙草に火をつけ換気扇を付けたり部屋の電気を付ける。加え煙草で背伸びをしてからコンビニで買った即席の味噌汁のビニールを剥がしたりしてみる。 「彼氏ほし〜…」誰もいない部屋で今日初めて発した言葉が無情にも部屋にポツンと響き余計自分を惨めにする。 周りの友達は我先にと言わんばかりに結婚していった。式に参列する度に次こそは私がと思って居たら27歳にもなっていたのだ。しかしこんな歳になっても“ 結婚”に焦らず居られるのは、時代のおかげや周りにほんの少しだけまだ独身の友達が居るからだった。
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