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♯01 目覚めたら美少女アイドルと夢の合体へ……✨👩❤️💋👨✨💕✨
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神様は、いつだって不公平だ。
世の中には、みんなからプリンスと呼ばれ両手にアイドルやセクシークイーンたちを侍らせ、何不自由なく青春を謳歌しているセレブもいれば。
ボクのようにブサイクで家賃はおろか、その日の食費さえ窮する売れない漫画家もいる。
ついでに39歳になると言うのに、素人童貞……。
いわゆる童貞オッサンだ。
人生、完全に詰んでいる。
あまりにも哀し過ぎて涙も出やしない。
毎晩、可愛らしい美少女と合体ライブに勤しんでいる御曹司が羨ましくて仕方ない。
世界は、アイツら『上級国民』のために動いているのだろうか。
まったくこの世の中はどうなっているんだ。
そうだ。ボクだってプリンスのように資産家でイケメンに生まれていたら……。
きっと今までとは違って、薔薇色の人生が待ち受けているだろう。
もしボクがイケメン御曹司だったら……。
今までとは違う世界が見えるに違いない。
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うゥ……。
なんて甘くて良い匂いなんだろう。
くうゥ……。女性の香水だろうか。
嗅いだことのない甘美で蠱惑的な匂いがボクの鼻孔をくすぐっていく。
うゥ……、それにしても頭が割れるように痛い。目も開かない。
どうしたのだろう。ボクはいったい……。
「ねぇ……ダーリン!! 起きてよ!!」
えェ。誰だろう。
誰かがボクを起こしている。
可愛らしい美少女のアニメ声だ。
だが聞いたことがない。
だいたい知り合いの女性でボクの事を『ダーリン』と呼ぶ美少女に心当たりはない。
『ねぇねぇ……、早くゥ……』美少女は甘えるような口調でボクに喋りかけてくる。
柔らかな胸の膨らみをボクの胸板へ押しつけ、身体を揺さぶった。
「うゥ……」
突然、なんの前触れもなく目眩がした。
闇なのにグルグルと目が回っていく。
『あァ……』気分が悪い。
また意識が遠のいていくようだ。
ボクの視界を闇が支配していく。
あァ、ボクは……。
いったいどうなるんだろう。
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