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これを聞いたとたん、ていうか、吊り橋を見たとたん、私は思わず笑ってしまった。
「支倉、なに余裕ぶって笑ってんの」
「だってこれ、絶対お母さんが作ったんだと思う」
うちの両親は、大学のサークルで知り合った。
みんなで旅行に行った時吊り橋があって、怖くて渡れないお母さんの手を、お父さんが繋いで渡ってくれたんだって。
そしてお母さんはお父さんに恋してしまった。
いわゆる『吊り橋効果』ってヤツです。お母さんは未だに、吊り橋が怖いけど大好きなんだ。
プロポーズ伝説発祥はこれか（笑）！
塔の中をエレベーターで上がる。
「支倉はこういうの平気な方？」
「うん、まあね。吊り橋はあちこち連れてかれたから、場慣れしてるっていうか。大和は？」
「俺も平気かな」
「じゃあこのミッションは、楽々クリアだね」
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